和歌山県警新宮署は、世界遺産の「那智の滝」でロッククライミングをしたとして、軽犯罪法違反(禁止区域への立ち入り)の疑いで、アルパインクライマーとして世界的にも著名な32歳の男ら3人を現行犯逮捕した。県警はその後3人を釈放。今後は任意で事情聴取を続け、容疑が固まれば書類送検する方針。犯行は軽いが、内外のクライマーに与える影響は大きそうだ。 同じく世界遺産の「熊野那智大社」は、那智の滝をご神体として敷地への立ち入りを禁止。朝日芳英宮司(78)は「2700年の歴史上、こんなことは初めて。ご神体として祭られているところに入るなんて宗教を侮辱されたようなもので、宮司として絶対に許せない」と話している。しかも直前には例大祭「那智の火祭」が行われたばかり。 逮捕された32歳の男は「立ち入り禁止は分かっていたが、日本一の滝に登りたかった」と供述している。 那智の滝の滝つぼ近くにある「立入禁止」の札がかかっ