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この話は、『考える生き方』(参照)に書かなかった沖縄の話の一部です。というか、途中で削除しました。理由は、単に書籍に取り込む話題のバランスのためでした。つまり、ページ数との関係で沖縄の話の比重が重すぎるのもどうかなということでした。 「さとうきび畑」の歌の風景 本土復帰の前、本土側で沖縄を思ってよく歌われた歌に「さとうきび畑」がある。 「ざわわ、ざわわ」というフレーズが繰り替えされ、広大なさとうきび畑に風が抜けていくようすが印象的だ。歌には、海の向こうから戦争がやってきて、鉄の雨に打たれうたれて父は死んでいったというストーリーが盛り込まれている。本土では当然ながら、これは沖縄戦を示していると普通に理解される。 そして沖縄でもそう理解され、この歌が歌われていると思っている。 たしかに、現代の沖縄ではそのように理解されている。 歌われていないとは言えない。 だが、私が暮らし始めた1995年頃、
寒い体育館に、バッハの「G線上のアリア」が流れる。教え子たちが次々と卒業証書を受け取っては、それぞれの進路を自分の口からみんなに告げる。 答辞を読む卒業生代表が、学生生活の思い出として、ブラインドダンスでの経験を誇らしげに語る。私の目からは、次から次へと涙がとめどなく流れる。この曲が流れ続ける限り、ずっと永遠に。 希少がんと闘う私と「ブラインドダンス」との出合い 私が都立八王子盲学校でブラインドダンスを指導するようになってから、かれこれ7年になります。今年の3月には、教え子たちを見送るのは7度目になります。 そして私が、世界中で「忘れられたがん」と呼ばれる希少がん「肉腫(サルコーマ)」だとがん告知を受けてから、まもなく8年が経とうとしています。私の11度に及ぶ手術を含む闘病人生は、常にブラインドダンスと共にあったと言っても過言ではありません。 「ブラインドダンス」――この言葉を知っている方
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書評に類するブログ記事を書くということは、 その書物を二度読むということであった。 直喩だとか隠喩だとかいったレトリックの名称それ自体は中学・高校の国語の授業で習うものだし、国語便覧を繙けば必ずまとめられている。(手元の『最新国語便覧』では「効果的な表現」に修辞法が紹介されている。目次には「レトリック」「修辞」の文字は一切ない) しかし、それにも関わらず、直喩と隠喩の両者に本当に差があるのか疑問に思うことがあった。機械的に判別するなら「〜ようだ」のつく方が直喩で、「〜ようだ」がつかない方が隠喩なのだが、それでまさか納得できるはずもない。「ようだ」があってもなくても文意が通るとすれば、直喩と隠喩を使い分ける意味など無くなってしまう。ヨーダは戦犯か否か。もちろん、そんなことは誰もいっていない。両者のニュアンスが異なっていることぐらい日本語のネイティブなのだから分かる。分かるのだが……では違いは
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