◇管理、10万年先まで 透明手続きで実現、課題は危険性伝承 <1面からつづく> 「使用済み核燃料は10万~20万年の間、安全に管理する必要がある」。フィンランドで建設中の最終処分場「オンカロ」。施設を運営するポシバ社の技術者、ピアタリさんが語り始めた。 2020年に稼働が始まるオンカロは、3キロ四方のオルキルオト島の中央部にある。島には原発2基があり、さらに2基を増設する。使用済み核燃料の中間貯蔵施設、原発運転中や解体後に出る中・低レベル放射性廃棄物の地下処分施設もある“核の要塞(ようさい)”だ。 「原発で使った核燃料は、半減期2万4000年のプルトニウムなど大量の放射性物質の塊。自然界に存在する放射線レベルに低減するには、気の遠くなるような期間、安全に管理する必要がある。10万年なら1021世紀までだ」。ピアタリさんの説明は進む。 保管は、円柱状の銅製キャニスター(直径約1メートル、長さ