岸田文雄首相(自民党総裁)の総裁任期満了まで30日で2カ月となった。首相のほか、「ポスト岸田」の面々は総裁選への立候補に意欲をにじませつつも、正式に名乗り出た候補は今のところいない。それぞれの思惑が交錯する中、「静かな夏」はいつまで続くのか。 「最近、マスコミから聞かれるのは今年の秋の政治日程ばかりだ。しかし、総理大臣として大事なのは、日本の平和、繁栄、未来のための政策だ。先送りできない課題に一つ一つ結果を出すことに専念する。今はそれ以外のことは考えていない」 首相は19日に長野県軽井沢町で開かれた経団連の夏季フォーラムで、政策の推進に注力する考えを強調した。 岸田首相、再選に意欲 総裁選を巡る最大の焦点は、首相が再選出馬するかどうかだ。当初は総裁選前に衆院を解散し、総選挙に勝利した勢いで再選を果たす戦略を描いていたとされる。だが、自民派閥の裏金事件や、その後の政治改革に対する後手対応に批