70歳の赤ちゃんが目覚めました! 「わたしがわかるの・・・?」 「・・・・・!」 目に涙をいっぱい浮かべて 首を縦にふり、 精一杯の頷きを見せてくれた瞬間の気持ちを、 なんと言い表せばよいのか。 「香津美さん、、、お懐かしゅうございます! よくぞ、おもどりくださいました・・・!」 自称、歴女たる自分としては、 自然に湧き出た言葉。 果たして、、、これは、ほんとうに認識しているのか、どうか? 確証を得るまで、YesとNoだけで返答できる問いかけを、 何度か試みる。 意識はともかくとして、 何かしらの刺激で反射的に動くようになっていた左手の指先が、 そうだよ・・とでも伝えるように動きをみせる。 はっとして、その手を握ると、 強く握り返す指先に、熱がこもっている。 わたしへの答えとして、 意識的に、握り返しているのだ。 この人生をつうじて、 これほどの再会の喜びがあったろうか? これまでのすべて