<18>に戻る 《吉田政美(まさみ)さんとのフォークデュオ「グレープ」は『精霊(しょうろう)流し』『無縁坂(むえんざか)』などのヒットを飛ばしながらも、昭和51年4月に解散する。さださんの体調不良などが理由として挙げられたのだが、実は…》 確かに、体の調子も悪かったのですが、理由はそれだけじゃありません。一番は「2人のバランス」が良くなかったことですね。僕が詞、メロディーを書き、歌い、バイオリンを弾き、ステージトークまでやる。ソロでやるよりも吉田と一緒の方がずっとラクなのですが、僕としては、「もうちょっと吉田を目立たせたい。吉田を生かせられないか」という遠慮がありました。吉田は吉田で「全部さだにやらせている」という負い目があったでしょう。 《〝暗め〟の歌ばかりがヒットするのでイヤになったという噂については?》 これはシャレです(苦笑)。実はそこにあまり不満はありませんでした。それよりも、吉