焼き肉店運営会社に賠償命令=ユッケ集団食中毒事件-東京地裁 ユッケを食べた客5人が死亡したチェーン店「焼肉酒家えびす」の集団食中毒事件で、富山県内の遺族ら9人が運営会社「フーズ・フォーラス」(東京、特別清算中)と元社長らに約2億3000万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が13日、東京地裁であり、鈴木尚久裁判長は同社に約1億9000万円の支払いを命じた。元社長らへの請求は棄却した。 事件は2011年4月に富山、福井両県などの店舗で発生。腸管出血性大腸菌が付着したユッケを食べた181人が下痢や嘔吐(おうと)を訴え、うち5人が死亡した。 鈴木裁判長は「当時は生食用食肉の衛生基準は努力目標とされ、十分に周知されていなかった」と指摘。「元社長に重大な過失があったとは言えない」と述べた。 同社は衛生管理を怠り食中毒を起こしたと認め、賠償責任については争っていなかった。(2018/03/13-17:01)