男性性にまつわる研究をされている様々な先生に教えを乞いながら、我々男子の課題や問題点について自己省察を交えて考えていく当連載。1人目の先生としてお招きしたのは、長年「男子の性教育」の問題に携わり、『男性解体新書』『男子の性教育』(いずれも大修館書店)などの著書を持つ元一橋大学非常勤講師の村瀬幸浩さんです。 一定数の男子が抱く「射精に対する嫌悪感」の原因とは?清田代表(以下、清田) 僕は昔から、自分の男性性に嫌悪感と恐怖心を抱いていました。中1で初めてチン毛が生えたとき、なぜか猛烈に悲しくなってカッターナイフで剃っていたし、同じく中1で初めて夢精をしたときは、怖くなってパンツを近所の公園まで捨てにいきました。また、19歳で初めて恋人とセックスしたときは、お互い初めてだったというのもあり、血のついたコンドームを見てひどい罪悪感に襲われたのを覚えています。 村瀬幸浩先生(以下、村瀬) それは大変