夏から秋にかけ急増する「マイコプラズマ肺炎」。今年は特に多く、過去10年で感染が最多に。対面・オンライン診療を展開する医療法人社団エムズ クリニックフォアグループ会長・Chief Medical Officerで医師の村丘寛和氏が、症状や治療法について解説している。 マイコプラズマ肺炎(写真はイメージ) 「マイコプラズマ肺炎」の症状は? 子どもだけでなく大人も罹患 マイコプラズマ肺炎は、「肺炎マイコプラズマ」という少し変わった細菌によって引き起こされる感染症で、子どもが罹る病気と思っている人もいるが、大人も罹患する。 症状に関しても大人と子どもに差はなく、空咳、発熱、喉の痛み、さらに嘔吐、下痢などの消化器症状が挙げられる。また特徴的なのは、全体の約25%に現れる胸痛で、これは肺の炎症が胸の内側まで広がって起きるものであり、助骨や筋肉の痛みとは異なる。肺炎というが、痰が少なく、風邪のような症