<現代演劇の旗手として、また文化政策のオピニオンリーダーとしても活躍する劇作家・平田オリザ。ロングインタビューの最後は、平田の本業である劇作家としての活動について語ってもらった> 大学1年のときに初めての戯曲を執筆して以来、平田は児童劇やオペラも含めて数多くの作品を書き続けてきた。かつては「劇団の座長を55歳前後ぐらいにやめたい」と語っていた平田だが、現在61歳。創作活動への意欲はまだ当分衰えることはなさそうだ。 劇作家としての今後 ──かつて朝日ジャーナルの「新人類の旗手たち」に登場した平田さんも還暦を過ぎて、演劇活動の集大成ということを考える頃かと思います。 芸術文化観光専門職大学の学長の任期が最長で10年で、もう4年目に入っていますから、任期が終わるまでの間にある程度大学も演劇祭も僕がいなくても大丈夫な形にしたいっていうのはあります。 ──そこからは演劇人として青年団の活動に専念した