ダートマス大学の工学教授Victor Petrenko氏は、壁や窓にこびりついた氷を取り除くために瞬間的に電気をかける方法を考案した。特殊なフィルムでコーティングしておいた面に電気パルスをかけ、1秒以下で氷を取り除く。スクレーパーでそぎ落とすよりもずっと短い時間で除氷できる。 車の運転手ならフロントガラスが簡単にきれいになって便利だと思う程度かもしれないが、薄膜パルス電熱除氷(pulse electrothermal de-icing:PETD)と呼ばれるこの技術が広く採用されれば、大きな経済効果をもたらす可能性がある。たとえば、着氷によって損壊した送電線の補修費用を節約したり、飛行機のコクピットの窓への着氷を防いで燃料の消費量を削減したりできるかもしれない。 スウェーデンでは、土木技師がPETDのテストを行い、ウッデバラ橋の氷結を防ぐため、PETDの薄い膜で覆うことにした。 「霜のつかな