タグ

ブックマーク / magazine-k.jp (6)

  • 楽天、kobo買収の本当の意味

    楽天がkobo買収というニュースにはさすがに驚いた。驚いた後で、「なるほど、こりゃすごい良い買い物をしましたな」と感心するとともに、まだ電子書籍のガジェットがどうのこうのという日での取り上げられ方に脱力。なんとか気を取り直してこのコラム書いてます。 日ではアマゾンが和書を売るオンライン書店としてだけでなく、日用品ならなんでも扱う外資系のオンラインリテーラーとして頑張っているから知名度も高いせいか、まだキンドルのサービスが始まってもいないうちから、黒船が、と話題になることも多いのはわかる。 しかし、アメリカではアマゾンがEブックもEコマースもすべてを牛耳っているわけではないので、機会あるごとにバーンズ&ノーブルのNOOK(ヌック)やソニーのReader、グーグルのeBookstoreやkoboもそれぞれの強みを活かしながらそれなりのプレーヤーになっていることを伝えてきたつもりなのだが

  • ジョブズの本で考える、本の適正価格

    今月に入ってずっとマスコミを賑わせ続けた人と言えば、スティーブ・ジョブズ。もうお腹いっぱい、ではあるが、ウォルター・アイザックソンによるバイオグラフィーが世界同時発売ということで、色々と思うところがあったので、それを書いておく。 まずは紙のでの話。アメリカではサイモン&シュスターから出ているハードカバーの希望小売価格が35ドル(約2700円)、アマゾンやバーンズ&ノーブルのオンライン書店ではこれが17.88ドルとほぼ半額となっている。刊行日を前倒しにした「ラッシュ」とはいえ、これだけ時の人となっている時期に刊行されるベストセラー間違いなしのタイトルなので、卸値価格を考えるとアマゾンもB&Nもハードカバーでの儲けは紙一重の小さいもののはずだ。Eブックの販売も手がけているからこそできる大技。他の書店ではこんなに安売りするわけにはいかない。 これが講談社から刊行された日語版だと、上下巻で各

  • 米国ブックエキスポ2011で見えた新しい動き

    ブックフェアと言えば、世界中から編集者と版権担当者が集まり、30分ごとに区切られたミーティングをやって、久しぶり、と挨拶を交わし、その国の出版事情をやりとりした後、業界のウワサ話にしばし興じ、そしてタイトルカタログを見ながらお薦めは何か、なんてことを繰り返す恒例行事だ。 つまりそれが春のロンドンでも、秋のフランクフルトでも、どこかは同じことの繰り返しで、そのことで「を作ることの基は今までも、そしてこれからも同じ」という安心感があって、それをみんなで確かめるために顔を合わせ、握手をし(これはアメリカ勢)、ほほを寄せ合ってチュッチュとダブルキス(これはヨーロッパ勢)をして別れる。夜は夜で、著者パーティーと称して編集者たちが他の出版社の編集者と情報を交わす。 今年のBook Expo America 2011もそうなるのだと思っていた。それで終わって夏休みを迎えてその後はフランクフルトでのブ

  • ソーシャルリーディングは電子書籍の夢を見るか

    最近、ソーシャルリーディングという言葉を目にする機会が多いですな。 正直「ソーシャルリーディング」が一体何なんだかよくわかっていないんですが、「読書体験の共有」によってコミュニティを形作るのがなんだか面白そうだしお金にもなりそうってなことのようでございまして。 Amazon電子書籍端末kindleにもポピュラーハイライトという、ユーザーがひいたアンダーラインを共有できる機能があるそうでございますし、他にも既に複数のウェブサービスが存在します。この文章を書いているのは2010年8月11日なんですけれど、日初のサービスでもQlippyというものが開始したそうですし。 その他にも読書関連サービス、例えば私が使っているのは読書メーターですが、読み終わったにコメントを付けることができ、気に入ったコメントには星をつけたりできるわけで、これもソーシャルリーディングっぽい香りがしますです。作家の円城

    ソーシャルリーディングは電子書籍の夢を見るか
  • アマゾンの「ポチ買い」は書店を滅ぼす?

    Some rights reserved by mikecogh 先週、アマゾンのニュースで「iPhoneのバーコードを写メするとその場でアマゾンからオーダーできるアプリをまもなく発表」というのを見て、こりゃまたなんて恐ろしいことが! これでまたインディペンデント系の書店がつぶれるな、というツイートをしたら、日の人たちからの反応が「で、それが何か?」系だったので、これがどれだけ恐ろしいのか、説明してみる。 ようするに、屋に足を運び、現物を手に取りながらそこでを買わずにアマゾンでオーダーしちゃうというのだ。これが図書館や、友だちの家にいて「この、自分でも買いたいな」というシチュエーションなら問題ないかも知れない。だけど、屋に来てまでそれをやってしまうのだよ。しかもアメリカ屋、ハタキを持った親爺もいなければ、客の目が届かない死角が多いんだよ。 たしかにアマゾンは今までにも「フ

  • iPadとキンドルを読書端末として比べてみたら

    来くらべようがないものを英語apples and orangesと表現するが、今回は実際にiPadとキンドルを使ってを読んでみて、文字通りAppleiPadに対していかにキンドルがオレンジなのかを思い知らされた結果となった。 ハードやソフトの比較は既にITオタクな人たちがたくさん書いているので、以下は純粋にiPadを電子端末として見た場合、キンドルとどう違うのかを検証してみる。 まずはiPadを入手。Macファンが店の前に列をなして並ぶ様子がニュースが流れていたようだが、今回は予約注文を受け付けていたので、並ぶ必要は全くなかった。箱から取り出すと、そのままスイッチを入れてすぐに使えるところはマックの他のガジェットと同じ。 ただし、第一印象はずっしり、重い! キンドルの300グラムに対して倍以上の700グラム近くあるので、それもそのはず。これでは気軽に片手で持ってを読むのはムリ。

  • 1