慰安婦問題が日韓間で政治問題化していた平成4年1月の段階で、朝日新聞が女子挺身(ていしん)隊と慰安婦は別の存在だとの認識を示すソウル発の記事を掲載していたことが分かった。朝日新聞は今月5日付の「慰安婦問題を考える」と題した特集で「当時は研究が乏しく同一視」と書き、全く異なる両者を混同し、誤用してきたことを認めたが、22年以上前に社内で両用語の使用法をめぐり疑義が提起されていたことがうかがえる。 記事は4年1月16日付朝日新聞朝刊の社会面に掲載されたもので、【ソウル15日=波佐場清】の署名で、宮沢喜一首相(当時)訪韓直前の韓国世論の動向を伝えている。そこには「韓国のマスコミには、挺身隊イコール従軍慰安婦としてとらえているものが目立ち、韓国民の多くは『日本は小学生までを慰安婦にしていた』と受け止めている」と書かれている。 その5日前の1月11日付朝日新聞朝刊は、「太平洋戦争に入ると、主として朝