「君をレイプしたい」「胸をもませて」。わいせつな言葉を言われたり、尻を触られたり、キスされたりしていた。若手のころの経験が多いが、中堅でも被害に遭っている。相手は警察関係者や自治体職員、政治家秘書などさまざまだ。 「仕返しが怖い」と記事掲載を望まない人や、「過去のことで大丈夫だと思ったが、いざ文字にしようとしたら動悸(どうき)がした」と告白した人もいた。セクハラが心身に与えるダメージの大きさがうかがえた。 多くは上司や会社に相談していない。「大ごとにして取材相手と気まずくなるのを避けたかった」「男性の多い社内で訴えても理解されない」「女性はだめだと担当を外されたくなかった」と振り返る。もやもやした気持ちを収めるため「相手は酔っていて覚えていない、と思い込もうとした」という人もいた。