加藤文宏 違和感から疑念へ 私は商業写真を撮影してきたほか、インタビューとポートレートを重視した雑誌を創刊させて現場でディレクションを行なってきた。撮影の実務から離れた時期もあったが、それなりに場数を踏んできている。 神奈川新聞に掲載された、NHKの責任者が女性支援団体Colaboに謝罪したとする写真を見たとき、平身低頭する人の姿を戦果のごとく紹介する姿勢に不審の念が生じただけでなく、構図と撮影状況の不自然さを感じた。 この違和感を発端として、どのような状況で、どのように撮影されたか考察したのが「Colaboへの平身低頭写真が ハラスメントへの取り組みを 昭和に逆戻りさせた」であり、「Colaboと弁護士への平身低頭 人権正義運動が向かった人権の墓場」だ。 これらを執筆した段階では、謝罪写真が撮影された「ロケーション(空間)」がわからなかった。Colaboの事務所が入居しているビルを取材
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