核兵器が使われた場合、気温低下などの気候変動を招き、食料生産が減少して世界の20億人以上が飢餓状態に陥る恐れがあるとの論文を、米非政府組織(NGO)「社会的責任のための医師の会(PSR)」のアイラ・ヘルファンド博士が10日、発表した。 爆発や放射能による犠牲に加え、発展途上国や中国で深刻な食料難が生じると警告。食料自給率が低い日本なども影響を免れないとしている。 「核の飢餓」と題した論文はインド、パキスタンが広島原爆級の核兵器計100発を使用する「限定的な地域核戦争」を想定。核兵器がもたらす粉じんで日光が遮られ気温が低下したり、降雨量が減少したりして米国のトウモロコシや中国のコメ生産量が減ると指摘した。(共同)「世界の8人に1人が飢餓状態」国連が報告、8・4億人と推計