今回の記事ではベイズ的主成分分析を実装します。対象とするデータが存在する観測空間(高次元)から潜在空間(低次元)への射影を求めるというのが主成分分析(PCA: Principal Component Analysis)の主な使い方だと思います。可視化が目的ならば潜在空間を2(もしくは3)次元にしますが、データの前処理としてだと潜在空間の次元をいくつに設定すればいいのかわかる状況は稀だと思います。寄与率を計算してという方法もありますが、結局そのときの閾値は私たちが設定しないといけません。そこで、ベイズ的主成分分析では関連度自動決定によって自動的に潜在空間の次元を決定します。 確率的主成分分析 主成分分析を確率的に解釈することで、後々ベイズ的な取り扱いができるようになります。 確率的主成分分析では、私たちが観測したデータ$x$(D次元)は、潜在空間からサンプルされた$z$(M次元)を行列$W$