子どもが小さい頃にね、子どもを連れてお散歩していて。建設中のおうちがあったりすると時々夫が言ったの、小さい声で「ああ、危ないなあ」って。 何が?って聞くと、アレは地震で危ないよって。建築設計の仕事をしている彼が、家の構造上こういう風に力が入るとこういう風に強い構造と、こういう風に力が加わったときにここがこう弱くなる構造があって、とか説明してくれる。あそこはあの骨組みがこう弱い構造のまま建設されていくだろうと、だから危ないよって。 そんなことを聞くとわたしはそわそわしてしまって、誰かにそれを言わなくてもいいの?って聞く。いや、あの構造でも商品としては成立するから仕方ないよ、でも自分はアレは地震に危ないと思うけどね、と。 その数年後に自分たちが家を建てることになった。夫は毎日家で自宅になる家の図面を引いてた。工務店と材料から相談してた。予算はぎりぎりだから、どこの材料をどう落とすか、安い材料は