2024年5月19日のブックマーク (2件)

  • 絶対王者ができるまで

    「いよいよ、あいつもプロへの道を行くか」 友永が虚空を見上げながら言うと、二宮が横から口を出した。 「ユウちゃん、もしかしたらあっと言う間に追い抜かれるかもよ」 「抜けるもんならな」 友永が不敵に笑うと、更に井端が口を挟んだ。 「その前に俺が日チャンピオン獲りますから!」 だが友永は井端の方を向かずに言った。 「オイ、誰か寝言言ってんぞ」 「ちょっと祐次さん!」 さすがに変な盛り上がり方をしそうになって来たので、三枝が強い口調で割り込んだ。 「ホラ、与太話してる暇無いぞ! 全員腿上げ!」 三枝が号令をかけると、選手達は思い思いの立ち位置を取り、ラウンド開始のベルと同時に身体を動かし始めた。 腿上げを二ラウンズこなした選手達は、更にバーピージャンプを二ラウンズ、反復横飛びを三ラウンズ立て続けに行い、一ラウンドの休憩を挟んでふたりひと組になり、パートナーに脚を持ち上げてもらっての腕立て伏せを

    絶対王者ができるまで
    IDEA_JAM_U46
    IDEA_JAM_U46 2024/05/19
    今日は「ボクシングの日」だって。毎年逃してたが今年はバッチリ便乗。
  • 「その男、ジョーカー」EPISODE1「卒業」#9|松田悠士郎

    すると、それまで怯おびえた様子だった男の目が急に血走り、眉尻が吊り上がったかと思うと、ワタシに噛かみつかんばかりの勢いで声を荒らげた。 「違う! 僕は断じてストーカーじゃなぁい!」 「バ、バカ、落ち着け」 またも生唾を吐きかけられながら、ワタシは男の口に掌を当てて塞ふさいだ。この状況で警察でも呼ばれようもんなら、ワタシがあらぬ疑いをかけられる。だが男は何やら喚わめき続け、身体も激しく動かして拘束から逃れようとした。仕方無く、ワタシは男の腹に突きつけていた缶コーヒーをポケットから取り出し、男の目の前に晒さらして言った。 「まぁまぁ、これ飲んで落ち着きなよ」 「へっ?」 缶コーヒーを見せられた男は理解が追いつかないのか、抵抗を止めて不思議そうに缶を凝視ぎょうしした。ワタシはその間に男の口から手を外し、缶コーヒーを手渡してからトイレットペーパーをちぎり取って唾液だえきまみれの掌を拭った。 漸よう

    「その男、ジョーカー」EPISODE1「卒業」#9|松田悠士郎
    IDEA_JAM_U46
    IDEA_JAM_U46 2024/05/19
    私はカフェオレには砂糖は入れません。