ナノテクノロジーを応用した製品を開発するイギリスのSurrey NanoSystems社が、光の98%を吸収する、世界で一番黒い塗料を発表した。黒過ぎて立体物が平面に見える「Vantablack S-VIS」と呼ばれるその塗料は、カーボンナノチューブの技術によって作られたもの。塗料そのものには、ほぼ全ての光を(99.956%)吸収する性質があり、物体に塗布した場合にも98%の光を吸収する。 まったく光を反射しないので、上の写真でも分かるように、空中に穴が開いたように見えてしまう。また、立体物にこの「Vantablack S-VIS」を塗ると、立体感が失われ、細部の見分けがつかなくなり、まるで平面上のシルエットにしか見えなくなってしまう。