2020年東京五輪の体操競技、いや、すべての採点型競技にとって“革命”とも言える技術の開発を、富士通が進めている。 「3Dレーザーセンサー」という、これまでスポーツ界で採用の実績がない技術を活用した、審判の採点支援システムである。非接触のセンサーが取得したデータから競技の判定に必要な数値を導き出して審判の採点を支援する。「ゴールは、東京五輪までに男子6種目、女子4種目の計10種目をカバーすること」。開発を主導する富士通研究所 応用研究センター ライフイノベーション研究所 所長の佐々木和雄氏はこう語る。 “ひねり王子”の愛称で親しまれている白井健三選手の新技「シライ3」。現在最高のH難度のこの技は、目にも留まらぬ速さで「後方伸身2回宙返り3回ひねり」を繰り出す。こうした技の高度化に伴い、もはやプロの審判といえども肉眼で常に正確な判定を下すのが難しい状況になっている。 このため、体操競技の判定