【ヨハネスブルク=中西賢司】大統領選後の混乱が続く西アフリカ、コートジボワールで、国際社会が当選者と認めるアラサン・ワタラ氏(69)は24日、カカオ豆の輸出を1か月間禁止すると発表した。 大手輸出業者は禁輸に応じる姿勢を示している。同国は世界最大のカカオ産地で、2月14日のバレンタインデーを前に、チョコレートの価格高騰が懸念される。 米メディアなどによると、ニューヨーク市場では、昨年11月末の決選投票後、既にカカオ相場は10%以上上がっているが、24日もさらに4%上昇した。 ワタラ氏がカカオ禁輸を表明したのは、選挙での敗北後も大統領職に居座り、国庫を握り続けるローラン・バグボ氏(65)の「カカオ輸出で得ている資金を干上がらせるため」(外交筋)だ。国家収入の約9分の1はカカオ輸出関連税とされる。