SMAPの中居正広をダンス、演技、笑い、結婚等多方面から考察した書籍『中居正広という生き方』(太田省一著、青弓社)が7月29日に刊行され話題を呼んでいる。同書は中居正広という人物を通して見るテレビ論、アイドル論ともいえるものだ。 今回、著者の太田氏にインタビューを実施。同書執筆の動機、ジャニーズや「アイドル」が社会とどのような関係を積み重ねてきたのか、そしてSMAPが築いたアイドル像の未来まで、長年テレビというメディアを考察し続けてきた社会学者の視線に迫った。 「『笑い』がかっこいいという価値観が、1980年代に培われた」 ――太田さんが中居正広、あるいはSMAPに注目したきっかけは何だったのでしょう? 太田:昔から見ている人間にとっては、「アイドルが続く」ということが驚きだったんですね。アイドルの旬っていうのは何年かの間で、そのあとは下火になっていく、もしくはアイドルが「大人」への脱皮を