[演劇] 平田オリザ『ニッポン・サポート・センター』 吉祥寺シアター (写真右はポスター、スタッフが一緒に風呂に入っているのは「親密圏」のパロディーだろう、写真下は、左側の女性がセンターの所長、右側の二人は民間ボランティアのスタッフ、そして下の写真は全景、色のついた扉の奥に防音の相談室が三つある) 非常によくできた作品で、現代日本のある局面の問題を鋭く活写しながら、軽みのある喜劇になっている。生活困窮者や虐待、DVなどで困っている人が、相談や避難に訪れる駆け込み寺型NPOのオフィス。昔はこのような組織はなかった。このような「私的な」問題で「困った」人がそこに頼り、困った人を「助ける」のは、家族、親戚、親友、あるいは寺や教会など、広義の「親密圏」や共同体であった。しかし現在では、児童相談所、生活相談所、ハローワークなど、「福祉」に関わる行政組織やNPOなどが代行している。抱えている悩みや問題
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