国のスポーツ予算は約350億円。国民1人あたり280円とコーヒー1杯分にしかなりません。 その内訳は(1)競技スポーツ(2)学校体育(3)生涯スポーツで、文部科学省下の2015年度予算ではそれぞれ(1)が約70%(2)は20%(3)は10%でした。 しかし、同年のスポーツ庁設立後は、「そのような整理を行っていない」(スポーツ庁政策課)と、(1)の競技スポーツ以外は(2)と(3)を合算するなどしています。予算の1割程度だった生涯スポーツ予算の推移がまったく見えなくなっています。 国民スポーツの基盤が急速に失われつつあります。公共スポーツ施設は1996年の約6万5千カ所から2018年の5万1千カ所へと1万4千カ所も減っています。各地で施設の老朽化が進むのに加え、総務省が全国の自治体に公共施設統廃合の大号令をかけているからです。 しかし、昨年度の「体育・スポーツ施設整備費」は40億円で、211カ