[Laurence Ball, Gita Gopinath, Daniel Leigh, Prachi Mishra, Antonio Spilimbergo, “US inflation: Set for take-off?” VoxEU, May 7, 2021] いまアメリカで進行中の財政拡大はどこまでインフレを押し上げると見込まれるだろうか? 本コラムでは,次のことを示す新たな証拠を提示する――すなわち,COVID-19 危機がはじまって以降,これまでのところ,消費者物価指数 (CPI) の基調(加重中央値)は安定して下がってきている.これは,歴史的なフィリップス曲線の関係からおおむね予測されるとおりだ.一部の論者が予測するように進行中の財政拡大によって失業率が 1.5%~3.5% に下がったら,2023年までにインフレ率の基調は約 2.5%~3% にまで上がりうる.財政拡大が一時
![Ball et al.「アメリカのインフレ率:離陸確実か?」(2021年5月7日)](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/5c9d1e450c56edf7f7ced5192d090ea2746c5648/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fecon101.jp%2Fwp-content%2Fuploads%2F2021%2F05%2Fleigh7mayfig3.png)