光の吸収率が従来のシリコン製の100倍以上の太陽電池を、岡山大大学院自然科学研究科の池田直教授のチームが「グリーンフェライト(GF)」と名付けた酸化鉄化合物を使って開発している。 この太陽電池はこれまで吸収できなかった赤外線も発電に利用できる可能性がある。池田教授は「赤外線は熱を持つものから出ている。太陽光以外に、火を扱う台所の天井など家中、街中の排熱でも発電できるかも」としており、2013年の実用化を目指す。 GFは粉末状で、土台となる金属に薄く塗る。1キロワット発電する電池を作るコストは約千円が目標で、約100万円かかる従来のシリコン製に比べて大幅に安い。パネル状になっている従来型では難しい曲げ伸ばしができ、煙突や電柱に巻き付けるなど設置場所は幅広い。
危機的な状態が続く東京電力福島第一原子力発電所1〜4号機。 東電の勝俣恒久会長は30日、これら4基を廃炉にする方針を示したが、喫緊の課題は、原子炉の冷却や放射能に汚染された大量の水の処理だ。廃炉に持ち込むには長い時間がかかり、専門家は「すべてを終わらせるには数十年がかりの作業になる」と指摘する。 ◆短期的課題 目の前にある最大の課題は、高濃度の放射能に汚染された大量の水処理だ。作業用トンネル(トレンチ)にたまっている汚染水だけで、計約1万3000トン。このほか、量は不明だが、タービン建屋の地下にある大量の汚染水も除去しなくてはならない。 汚染水を除去できれば、原子炉本来の効率的な冷却機能復活への道が開ける。しかし、現状では汚染水に阻まれ、原子炉の制御機器を動かす外部電源ケーブルすら敷設できていない。 内部の放射線が強すぎて機器の修理ができなかったり、汚染水の排水ができなかったりして、電源が
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