■はじめに 今回のエントリーは平成24年8月1日に成立した「労働契約法の一部を改正する法律」(平成24年法律第56号)、その中の特に「無期労働契約への転換」が国立大学の非正規雇用にどう影響するのかについて、個人的な考察をまとめたものです。 もしかすると「そんな法律や制度、初めて知った」という国立大学関係者もいるかも知れません。たしかにこの法律自体は労働契約とか雇用関係全般を対象としていますので、国立大学だけがこの法律の影響を受ける訳ではなく、そういう意味ではいまいち盛り上がりに欠けるのかも知れません。しかし一般企業に劣らず、国立大学においても法人化後は非正規雇用の問題が重要視されてきています。特に国立大学においては非正規雇用の労働者を「有期雇用」で雇うことによってなんとか運営していますが、今回の改正はそんな「有期雇用」が場合によっては自動的に「無期雇用」に変更されるという、今後の国立大学の