RSAセキュリティ株式会社は11月20日、「暗号の2010年問題」に関するラウンドテーブルを開催した。 2010年はやたら「問題」の多い年である。代表的なのが、企業の中核となってきた団塊の世代が2010年ごろに一気にリタイヤする「ナレッジの2010年問題」だ。ほかにも医療業界には、2010年前後に大型医薬品の特許が一斉に切れてしまう問題が存在し、通信業界にも、政府が2010年にブロードバンドゼロ地域の解消を目指していることから、やはり2010年問題が存在するようだ。 そうした中でも今回のテーマは、暗号の2010年問題。 ■ 暗号の2010年問題とは? そもそも暗号の2010年問題とは何か。 暗号化とは、アルゴリズムを用いて平文を意味のない文字列に変えることだ。この暗号アルゴリズムは、ある規則性に従ったり、数学的な不可逆性を利用したりして成り立っている。人間の手で規則性を見つけ出すのは困難だ