【ソウル=中野晃】韓国で、昨年末の大統領選に国家機関が介入した疑惑が膨らんでいる。情報機関の国家情報院に加え、韓国軍の部隊も「やらせツイート」を繰り返した疑いが浮上。朴槿恵(パククネ)大統領の支持率にも響き始めている。 韓国検察の調べでは、国情院が組織ぐるみで保守与党セヌリ党の候補だった朴氏を称賛し、革新系の文在寅(ムンジェイン)候補側を中傷する5万件超の書き込みをツイッターなどで繰り返していたことが判明。当時の院長らが6月に起訴された。 さらに軍サイバー司令部の要員も同様の書き込みをしていた疑惑も新たに浮上し、国防省が今月、調査に乗り出した。捜査を指揮していた責任者の検事が最近、現場から外されたことも発覚した。