
量子コンピューティングの企業であるD-Wave Systemsの研究者らは、量子アニーリングと呼ばれる手法を用いることで、一定の材料のシミュレーションを古典的な手法の300万倍高速に行えることを示した。 D-Waveの研究者らはGoogleの研究者らと共同で、D-Waveの量子アニーリングプロセッサーを使用したシミュレーションの性能を計測した結果、シミュレーションのサイズと問題の難易度の両方に対して性能が向上し、古典的なCPUで実現可能な速度の数百万倍の速度が得られることを明らかにした。 D-WaveとGoogleのチームが実行した計算は、現実世界の問題だ。実際、この問題は、2016年に量子磁気システムで発生するいわゆる「エキゾチック磁性」の振る舞いについての研究でノーベル物理学賞を受賞したVadim Berezinskii氏、J. Michael Kosterlitz氏、David Th
量子コンピューターは量子力学の原理を利用して計算を行う次世代コンピューターで、多くの国の政府が重点分野に指定、IT企業も開発競争に参入し、近年日本でも関心が高まっています。5年くらい前には「量子コンピューター」の文字を、毎日のようにニュースやウェブの記事などで目にすることになろうとは「思ってもいなかった」というのが正直なところです[1, 2]。 さて一方で、量子コンピューターに関する誤解も多く見受けられます。量子コンピューターは量子力学の原理を利用して計算を行う次世代コンピューターですが、その「量子力学」を直感的に理解するのは困難です。 量子力学が直感と反する様は、かのリチャード・ファインマンも「もしも量子力学を理解できたと思っているならば、それは量子力学を理解できていない証拠だ」と表現したほどです。そのため、ITやコンピューターの専門家はおろか、たとえ物理の専門家であっても、量子コンピュ
スーパーコンピューターをはるかにしのぐ性能が期待される次世代のコンピューター、「量子コンピューター」の初の国産機の開発に成功したと国立情報学研究所やNTTなどのチームが発表しました。複雑な組み合わせを解く問題でスーパーコンピューターの100倍のスピードを発揮したということで来週から世界中の研究者が利用できるようインターネット上で無料公開するということです。 カナダのベンチャー企業が6年前、世界で初めて販売を始め、グーグルやIBM、マイクロソフトなどの大手IT企業も開発を進めるなど世界中でしれつな競争が展開されています。 初の国産量子コンピューターの開発に成功したと発表したのは、国立情報学研究所やNTT、それに東京大学など国のプロジェクトチームです。 従来のコンピューターでは、半導体の電圧で「0」か「1」の情報を表現し計算処理を行いますが、この量子コンピューターでは、全長1キロのループ状の光
文部科学省は、「量子コンピューター」など次世代技術の研究開発に、来年度から集中投資する方針を固めた。最長10年で計数百億円規模の予算を検討中で、来年度の概算要求に数十億円を盛り込む。 量子コンピューターは、従来とは異なる原理で動き、計算能力が飛躍的に高まるとされる。国内では現在、スーパーコンピューター「京(けい)」の後継機の開発が進んでいるが、物質を構成する電子レベルの解析が必要な材料や薬の開発には、さらに高い性能が求められている。 文科省が集中投資するのは、量子コンピューターを含む「量子科学技術」と呼ばれる分野。基礎研究の水準は各国とも同程度とみられ、今のうちに若手研究者を育て、将来的な産業競争力を持たせるため、最長10年にわたって予算を投じることにした。
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