「(“無罪”審決は)当事者としては喜ばしいが、公正取引委員会の仕事の仕方を審判官がこれほど批判することには危惧の念を抱かざるを得ない」 日本音楽著作権協会(JASRAC)が同業他社の新規参入を妨害しているとして公取委が排除命令措置を出し、6月12日に命令取り消しの審決が出されたことに関連し、JASRAC側がこのほど会見し、弁護団の田中豊弁護士(大江忠・田中豊法律事務所)は「法的な部分はわれわれが主張してきた通り」としつつ、公取委の審査のあり方を強く批判した。 JASRACは放送局などと楽曲の「包括利用許諾契約」を結び、音楽著作権の使用料を、曲が利用された実数ではなく「放送事業収入の○%」といった形で包括的に算定して徴収している。公取委はこの手法が他の管理事業者の新規参入を妨害しているとして、2009年2月に独占禁止法違反(私的独占の禁止)で排除措置命令を出していた。 田中弁護士によれば、こ