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ブックマーク / shorebird.hatenablog.com (4)

  •  「進化するシステム」 - shorebird 進化心理学中心の書評など

    進化するシステム (シリーズ社会システム学) 作者: 中丸麻由子出版社/メーカー: ミネルヴァ書房発売日: 2011/11メディア: 単行購入: 3人 クリック: 57回この商品を含むブログ (9件) を見る 書はエージェントベースの進化ゲームの数理モデルやシミュレーションによりヒトの社会を理解するリサーチにかかるだ.単に順序立てて説明しているというより著者の関心の移り変わりを追っていくような面白い構成になっている. 第1章ではそもそも社会を数理モデルやシミュレーションで解析するとはどういうことかをまとめている.様々な数理モデル解析やシミュレーション解析の実例をまず挙げた上で,かなり実務的にリサーチ手法の概要や留意点を求めている. 第2章は理論編.まず進化と自然淘汰を概説した後,進化ゲームの基礎とESSの説明があり,タカハトゲームや囚人ジレンマゲームが取り上げられている.ここでは離

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    Itisango
    Itisango 2011/12/26
  •  「ゲーム理論による社会科学の統合」 - shorebird 進化心理学中心の書評など

    ゲーム理論による社会科学の統合 (叢書 制度を考える) 作者: ハーバート・ギンタス,小川一仁,川越敏司,佐々木俊一郎,成田悠輔出版社/メーカー: エヌティティ出版発売日: 2011/07/14メディア: 単行購入: 9人 クリック: 328回この商品を含むブログ (17件) を見る 書はNTT出版による業書「制度を考える」の一冊.著者のハーバート・ギンタスはゲーム理論家で行動科学者ということだが,多くの学際的な活動で知られる.書もその邦題からわかるように非常に学際的な性格の強い書物であり,書を貫くギンタスの主張は「ヒトの行動にかかる学問は,社会科学,生物学,心理学,経済学という分野ごとに分断化され,相互に相容れないモデルを使っているが,それは大変嘆かわしい状況である.そして行動科学は,ヒトを拡張された合理性を持つプレーヤーと扱い,社会規範を入れ込んだゲーム理論によって統合が可能で

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    Itisango 2011/11/09
  •  「イカの心を探る」 - shorebird 進化心理学中心の書評など

    イカの心を探る 知の世界に生きる海の霊長類 (NHKブックス) 作者: 池田譲出版社/メーカー: NHK出版発売日: 2011/06/25メディア: 単行(ソフトカバー)購入: 10人 クリック: 207回この商品を含むブログ (9件) を見る 書はイカの知性に興味を抱いたイカの研究者の研究物語である.ヒト以外の動物の知性の研究については霊長類やイルカ,それに一部の鳥類のものが有名だが,イカというのは意表を突いている.書ではそのような研究にいたった経緯や研究の苦労物語を交えて語ってくれている. 書はまずイカとはいかなる動物かという紹介から始まる.分類学的にはタコやオウムガイと並んで軟体動物の頭足類に属し,大きくコウイカとツツイカに分かれるということになる.これらは全て海産である*1.日人はコウイカとツツイカを普通「イカ」と呼び区別しないが,英米では一般的な名称としてcuttlef

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    Itisango 2011/10/29
  • 日経サイエンス 09年4月号 特集「進化する進化論」その2 - shorebird 進化心理学中心の書評など

    日経サイエンスのダーウィン特集.家サイエンティフィックアメリカンの表紙をあげてみたが,こちらでは2009/01となっていて,今年の冒頭を飾るものだったことがわかる. さて5番目の記事はN. H. シュービンによる「この古き身体」 その場の適応の累積で形作られた人体は,改造を重ねてきて構造や配管がめちゃくちゃになった構造物に似ているのだというのが趣旨.まさにゲアリー・マーカスが主張するクリュージ性だ.その例が具体的に2つ丁寧に解説されている. 最初は有名なもので男性の精巣と尿道をつなぐ精索が最短経路ではなく大きく回り込んでいるというもの.よく聞く話ではあるが,さすがにサイエンティフィックアメリカンの記事で見事なイラストで示されている.これにより鼠蹊部のヘルニアという重荷をヒトの男性は抱え込んでいるというわけだ. 2番目に取り上げられているのはシュービンの著書でも取り上げられていた「しゃっく

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    Itisango 2009/02/28
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