政府が進めるデジタル改革の狙いの一つは、官公庁システムのITベンダーヘの「丸投げ依存」をストップすることにある。NTTデータ、富士通、NEC、日立製作所ら大手ITベンダーが他企業の参入を遮る「ベンダーロックイン」の支配構造の問題は根が深い。デジタル庁が、旧来の商習慣を断ち切ることは容易ではない。特集『ITゼネコンの巣窟 デジタル庁』(全7回)の#5では、デジタル庁vs抵抗勢力の壮絶な戦いに迫った。(ダイヤモンド編集部 村井令二) デジタル庁が宣戦布告! 「大手ベンダー排除」ゲームの幕開け 「政府の情報システムに貼りついた大手ITベンダーをどうやって“剥がすか”というゲームがこれから始まります」 辛辣な予言を披露するのは、9月に発足するデジタル庁の発足準備に追われている内閣官房IT総合戦略室の幹部だ。政府のITシステムの調達改革で、NTTデータ、富士通、NEC、日立製作所といった大手ITベン
