ある医師がエンジニアに寄せた“コロナにまつわる現場の本音”:世界を「数字」で回してみよう(62) 番外編(6/10 ページ) 日本の国民性が感染爆発をかろうじて抑えている? 書いているうちに、だんだん感情がマイナス方向に振れてきてしまいましたので、ここからは、日本政府の医療政策に対しての私の愚痴にお付き合いください。今までのお付き合いの長さから江端さんなら聞いてくださると信じています。 おおもとの問題(?)として、日本政府は「病床稼働率を上げろ」「在院日数を減らせ」と叫びながら、在院日数が長く、かつ、稼働率が低い病院を倒産させ、淘汰するように仕向けてきました ―― これは「医療費の無駄を無くせ」という国庫の財政状況からは、一定の説得力があります。 まあ、無駄なお金を医療に注ぐ余裕は日本に無いらしいので、当然の流れなのでしょうし、病気の発生率、病人の生存率/死亡率が、予想される範囲で推移する