日本書紀の写本一覧と複製出版・Web公開をまとめてみた■現存しない「原本」 日本の古代を知るためにもっとも重要な史料の一つが、『日本書紀』です。奈良時代の720年に成立した、いわゆる六国史(りっこくし)の第一にあたる歴史書で、本文全30巻と系図1巻とがあったとされます。本文、系図ともに奈良時代の原本は現存していませんが、本文の全30巻については後世の人々により書き写された本が残っており、原本を知るよすがとなっています。 『日本書紀』は教科書にも取り上げられるほど有名な史料で、文庫本などでも読むことができます。ともするとこうした歴史書が現代でも読めることは「当たり前」のように感じますが、必ずしもそうではありません。 たとえば六国史の3番目にあたる『日本後紀』(840年成立)は、全40巻のうち10巻しか残っておらず、残りの30巻は書写されたものの、戦災などで消失してしまい、(他の史料に引用され
![日本書紀の写本一覧と複製出版・Web公開をまとめてみた | 八木書店グループ](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/f6ef0f6229a927a21762f66688fab36f6b36d270/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fcompany.books-yagi.co.jp%2Fwp-content%2Fuploads%2F2017%2F12%2Fm9784840622165-881x1024.jpg)