人道に対する罪(じんどうにたいするつみ、英: crime against humanity)とは、「国家もしくは集団によって一般の国民に対してなされた謀殺、絶滅を目的とした大量殺人、奴隷化、追放その他の非人道的行為」と規定される犯罪概念。ニュルンベルク裁判の基本法である国際軍事裁判所憲章で初めて規定され、1998年の国際刑事裁判所ローマ規程において「人道に対する犯罪」として定義された。現在ではジェノサイド、戦争犯罪とともに「国際法上の犯罪」[注釈 1]を構成する。戦時、平時を問わない。 トルコによるアルメニア人虐殺に対する1915年の英仏露共同宣言中でその概念が初めて登場した。セーヴル条約230条ではアルメニア人虐殺に対する責任者の、連合国に対する引き渡しと裁判を定めている。これに基づき、マルタ島に設置された国際法廷(英語版)において旧オスマン帝国高官に対する審理が行われたが、証拠不十分で