祖父が在日韓国人であることを伝えたことなどで婚約を破棄されたとして、大阪市内の20代の女性が起こした損害賠償訴訟に絡み、訴えられている兵庫県宝塚市の30代の男性市議について、同市議会総務常任委員会は5日、この市議に対し議員辞職を求める請願を全会一致で採択した。 請願書などによると、市議は女性の祖父が在日韓国人であることを理由に婚約を解消し、大阪地裁に損害賠償請求訴訟を起こされており、国籍や出自による差別に該当するとしている。 訴訟は現在も継続中。市議は議会に提出した弁明調書で「在日外国人関係の政策で厳しいスタンスをとる自分と親族の間で女性が板挟みになることを思った。差別意識からではない」としている。 産経新聞などの取材に対し、市議は「婚約の有無や人権侵害に当たるかについて訴訟で争っている」と説明した上で、「個人と個人の間の出来事が議会で判断されてしまったことを残念に思う」と話している。