安倍晋三首相が、日本政府の最重要課題の1つとして掲げているのが、女性が輝く社会の実現。首相は、「すべての女性が輝く社会づくり」というキャッチフレーズのもと、女性の積極的な登用や活躍促進のための取り組みを推進しているが、現状では「笛吹けども踊らず」の感は拭えない。 なぜ日本ではフェミニズムが一向に浸透しないのか? 政界きっての論客である福山哲郎(立憲民主党幹事長)と「ひきこもり」診療では世界的な第一人者である精神科医の斎藤環(筑波大教授)が、7月13日に『フェイクの時代に隠されていること』を上梓。斎藤氏は、日本の医療がいかに女性に優しくないのか、「中絶手術」を例に解説している。 * * * 斎藤:日本のフェミニズムの罪でもあるんですが、日本の婦人科業界って、ものすごい遅れているんですよ。日本の医療全体がたいがいガラパゴスなんですが、精神科と婦人科は相当ひどい。深刻な問題です。 婦人科医が妊産