カジノを含む統合型リゾート施設(IR)を巡る「利権の闇」が浮き彫りにされたといえよう。 IR事業に絡む汚職事件で収賄と組織犯罪処罰法違反(証人等買収)の罪に問われた衆院議員秋元司被告に、東京地裁が懲役4年の実刑判決を言い渡した。共犯に問われた元政策秘書も有罪とした。 地裁は「特定の企業と癒着し、社会の信頼を大きく損なった」と指弾した。IRを推し進める政府・与党は、疑惑の温床となりかねないカジノの解禁への警鐘と受け止めるべきだ。 判決によると、秋元議員はIR担当の内閣府副大臣などを務めた2017年9月~18年2月、IR参入を目指した中国企業側から計758万円相当を受け取った。 秋元議員は終始、無罪を主張した。主な争点は17年9月、議員会館で贈賄側と面会したかどうかだった。地裁は有罪が確定した贈賄側の供述は信用できると判断。現金は「もらっていない」、旅費も「秘書が払ったと思っていた」との秋元議