ただし、MVNOのSIMカードだと、この機能が使えなくなるケースがある。ドコモ端末とMVNOのSIMカードという組み合わせが、それに該当する。これはなぜかというと、端末側にテザリング時にAPNを変更する機能が組み込まれているからだ。APNは第4回で説明した、データ通信を行うための接続先を指定する値のこと。このAPNがMVNOのものだったら通信はできる。ところが、ドコモの端末はテザリング時にのみ、端末側にあらかじめ設定されたドコモのテザリング専用APNに切り替わる仕様になっている。そのため、ドコモ端末とMVNOのSIMカードでは、テザリングした際にAPNがSIMカードの契約情報と適合せず、通信ができなくなってしまう。 これは、かつての料金プランの名残だ。LTEの料金プランでは、テザリングを使おうが使うまいが料金は一定だが、3G用のプランはテザリング利用時のみパケット通信料が上がっていた。ユー