ロボットが人間の雇用を奪う── 労働力の減少や一段の効率化を背景に、産業界全体で無人化が加速している。ロボット工学の発展により、自動化システムは製造業からサービス業まで活躍の場を拡大。IT(情報技術)の進化やマイコンなどハードウエアの製造技術の進化は、ロボットの製造コストの低下にも役立っている。 かつては「高いうえに使い物にならない」と言われてきたロボットも「人を雇うよりも安上がり」になりつつある。 そこで懸念されるのが、冒頭の議論。産業革命以降、機械が人の雇用機会を奪うのではないという懸念は続いてきた。消える職業が出てきた一方で、残った職業も数多い。 今回のロボットや機械、コンピューターに仕事を奪われるというのも杞憂に過ぎないのだろうか。 興味深いデータがある。 国際ロボット連盟は2013年1月の調査で、ロボットの導入台数と失業率について相関関係を主な国ごとに分析している。この中で興味深