【八雲】あなたの家に木彫り熊が眠っていませんか―。渡島管内八雲町の町木彫り熊資料館が、作品や資料の収集に力を入れている。多くの家庭の玄関や居間に飾られてきた木彫り熊だが、所有者の高齢化や世代交代で処分される例が少なくない。同館は、貴重な作品の散逸や廃棄を防ごうと、町内外に広く寄贈を呼び掛けている。 木彫り熊は、八雲開拓に尽力した尾張徳川家の当主、徳川義親が大正時代にスイスから持ち帰った民芸品を基に発展した。義親は農閑期の副収入として農民に制作を奨励。2024年には、第1号誕生から100周年を迎える。