<「第7章 母乳哺育の政治学」 Only Mothers Know > ラファエル氏の設立した母乳哺育研究センターがこの母乳哺育の調査研究を開始した1975年当時は、発展途上国の母乳哺育や乳児について関心をよせる研究者はほとんどいなかったようです。 そういう時代に、なぜアメリカ開発援助庁(USAID)が研究資金を助成してくれたかについて以下のように書いています。 われわれに資金を出してくれたAIDの政府官吏たちにとっても、このプロジェクトは大切な政治問題の解決を約束してくれるはずの調査でした。 彼らはわれわれ同様、第三世界における乳児死亡の増加は、全世界的な西欧化に伴う粉ミルクの導入によって、母親が授乳しなくなってきたことに起因すると考えていました。 今回の調査は、この事実に十分な裏づけを与えることを期待されていたのです。 乳児死亡率はあまりにも高く、深刻な問題であり、世界中の保健関係者