どうせ今晩から明日は参議院選挙の話題でもちきりになるでしょうから、日曜ですが普通のエントリーとして上げさせて頂きます。 ■基礎知識編 ビタミンK(VitK)の発見は1934年にデンマークの生化学者で生理学者であるダム(Henrik Carl Peter Dam)によって発見されています。発見の経緯としてPain Relief ー痛みと鎮痛の基礎知識の「ビタミン vitamin」に、 共同研究者のPaul Karrerと、ニワトリにコレステロールを全く含まない食事を与える実験を行って、ビタミンKの機能を解明した。ニワトリは数週間経つと出血が制御できないようになった。Damは血液を凝固させるのに必要な成分を単離し、凝固ビタミンと呼んだ。このビタミンは、凝固を意味するドイツ語Koagulationsの頭文字を取って、ビタミンKと呼ばれるようになった。 VitKの発見は血液の凝固メカニズムの解明に
ビタミンK欠乏性出血症による硬膜下血腫で、赤ちゃんを生後わずか2か月で亡くされた母親が、「植物や鉱物などを希釈した液体を小さな砂糖の玉にしみこませた」錠剤*1を与えただけでビタミンKを投与しなかった助産師に対して訴訟を提起したというニュース。 http://kyushu.yomiuri.co.jp/news/national/20100709-OYS1T00214.htm この件について、「なぜ民事訴訟の提起だけで、刑事事件にはなっていないのか?」という疑問も多くつぶやかれているようなので、分かる範囲で問題の切り分けを。 関連リンク: id:doramaoさんのいち早い分析 http://d.hatena.ne.jp/doramao/20100709/1278666254 トゥギャッター(ホメオパシー批判側・関係者側どちらもまとめられてる) http://togetter.com/li/3
読売新聞が報じ、前のエントリーで取り上げたように、助産師が病気の予防に必要なビタミン剤を与えなかったために女児が死亡してしまったとして女児の母親が助産師を提訴した。助産師は偽医療の一つであるホメオパシーの錠剤をビタミン剤の代わりに与えていたのだという。 それを受けて、社団法人 日本助産師会がPDFでコメントを発表したのだが、この内容がかなりひどい。 PDFは1ページ目が「ビタミンK2投与がなされず、児が死亡した件に関して」、2ページ目がが「東洋医学、代替医療等に関する日本助産師会の見解」と題されている。 まずは、1ページ目を全文転載する。 平成22 年7 月9 日 社団法人日本助産師会 ビタミンK2投与がなされず、児が死亡した件に関して 平成22 年7 月9 日付、読売新聞(朝刊)に掲載された。これは、昨年8 月3 日に本会会員の開業助産師が関わり、自宅分娩し、母乳のみで育て、ビタミンK
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生後2か月の女児が死亡したのは、出生後の投与が常識になっているビタミンKを与えなかったためビタミンK欠乏性出血症になったことが原因として、母親(33)が山口市の助産師(43)を相手取り、損害賠償請求訴訟を山口地裁に起こしていることがわかった。 助産師は、ビタミンKの代わりに「自然治癒力を促す」という錠剤を与えていた。錠剤は、助産師が所属する自然療法普及の団体が推奨するものだった。 母親らによると、女児は昨年8月3日に自宅で生まれた。母乳のみで育て、直後の健康状態に問題はなかったが生後約1か月頃に嘔吐(おうと)し、山口市の病院を受診したところ硬膜下血腫が見つかり、意識不明となった。入院した山口県宇部市の病院でビタミンK欠乏性出血症と診断され、10月16日に呼吸不全で死亡した。 新生児や乳児は血液凝固を補助するビタミンKを十分生成できないことがあるため、厚生労働省は出生直後と生後1週間、同1か
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