東京箱根間往復大学駅伝東洋大が2年連続の総合優勝を果たし、胴上げされるアンカーの高見諒=東京・大手町(代表撮影) 今年は歓喜の胴上げが待っていた。昨年に引き続きトップでゴールテープを切ったのは東洋大アンカーの高見。部員たちはコースに向かって深々と一礼した後、高見が、釜石主将が、そして酒井監督が宙を舞う。故障明けの高見が「最後まで安心して走られた」と喜んだゴールは、強豪という名を確かなものにした瞬間でもあった。 前日の往路5区で柏原が稼いだ3分36秒の貯金。酒井監督は「決してセーフティーリードではない」と表情を崩さなかったが、チームの結束力と安定感は予想を超えた。スタート6区の市川(1年)は下り坂で勢い余って左足裏を負傷するも、「たすきを届けることだけに集中して」意地のたすきリレー。7区田中は初の箱根路だが、同学年の柏原に「区間賞をとる」と宣言通りの走りでリードを広げ、その後も他校が東洋大の