上代日本語(じょうだいにほんご、英語: Old Japanese)とは、古墳時代頃から奈良時代頃まで日本(特に、都のあった奈良付近)で使用されていた日琉語族の言語。のちに中古日本語に発展した。 概要[編集] 上代日本語は当時の金石文、木簡、正倉院に残された文書(正倉院文書)のほか、当時成立した文献の写本から在証される。偽書を除いた適当な文献の代表例としては、『古事記』『日本書紀』『万葉集』『風土記』などが挙げられる[注 1]。戸籍・計帳や消息などの他は僅かな量しかない。本居宣長に端を発する国学の研究成果によって、その姿はかなり明らかになっている。 資料[編集] 日本語が記された最も早い資料は3世紀の魏志倭人伝である。「卑奴母離」(鄙守、夷守、ヒナモリ)などの役職名や固有名詞の語彙が見られる。日本列島で記されたものとしては471年銘の稲荷山古墳鉄剣に「獲加多支鹵」(ワカタケル)などの固有名詞