[Part1] 世界一「有利な裁判所」を求めて 特許訴訟でにぎわう 人口2万5千の町 シャープ対サムスン。 LG電子対日立製作所。 こんな日韓企業間の訴訟が、米国の田舎町で進行している。 テキサス州・ダラスから東へ250キロ。古びた平屋建ての家が続く人口2万5千人の町、マーシャル。 町の中心部に立つ、テキサス州東部地区連邦地裁(EDTX)マーシャル支部。ここに駆け込む特許専門の弁護士の姿が目立ち始めたのは5年前ごろだ。マーシャルを含め7支部を束ねるEDTXに持ち込まれた特許訴訟は03年の54件から08年には306件と約6倍に激増した。その数は、全米に94ある連邦地裁の中で4年連続で首位だ。 テキサスの判事、ワード。「審理の合間を縫って部屋に招き入れ、気さくに笑みを浮かべてくれた」と撮影したマーク・グラハムは語る なぜ、この町で特許訴訟なのか。NECエレクトロニクスの代理人を務める米国弁護士