公正取引委員会競争政策研究センター(CPRC)は11月15日、「電子書籍市場の動向について」の公開セミナーを行いました。内容は、「電子書籍市場の現状」などに関する共同研究報告書の紹介と、経済学的な論点提起、米国及び欧州におけるアップルの独占禁止法(カルテル)事例、プラットフォーム事業についての経済学的検証などです。現時点における電子書籍市場の状況を正しく把握するとともに、今後を考える上でも有意義なセミナーでしたのでレポートさせて頂きます。なお、講演資料は公正取引委員会のウェブサイトで公開されています。 「電子書籍市場の動向について」の事業者アンケート結果 セミナーはまず、東京大学大学院経済学研究科教授でCPRC主任研究官の大橋弘氏から、共同研究報告書「電子書籍市場の動向について」の事業者アンケート結果が説明されました。アンケートは、出版社30社、電子取次5社、電子書店4社に対し、昨年11月