現在の区内生麦で、大名行列に立ち入った英国人4人を薩摩藩士が殺傷し、のちの開国に大きな影響を与えたとして知られる生麦事件。この事件から152年目を迎えた8月21日、当時の現場近くに建つ事件碑で、亡くなったレノックス・リチャードソン氏の追悼祭が行われた。 主催したのは、事件の100年祭をきっかけに地元の有志で結成された「生麦事件碑顕彰会」。明治から昭和にかけて鶴見の歴史の保存に尽力した黒川荘三氏が1883年に建立した事件碑を守り、生麦の歴史を後世に伝えるための活動を行っている。 当日は厳しい暑さの中、50人を超える参加者が集まり、杉山神社の宮司によるお祓いのあと、事件碑に玉串を捧げた。 顕彰会の青木義雄会長は、「地域文化財愛護の意識を醸成するとともに、碑を住民の憩いの場、学びの場としてこれからも守っていくことを誓います」と追悼の辞を述べていた。